留年女子大生のマレーシア滞在記

University of Malayaに留学中

長時間労働は立派な人権侵害らしいよ

Universal Declaration of Human Rights (UDHR)

Art. 24 Right to Rest

Everyone has the right to rest and leisure, including reasonable limitation of working hours and periodic holidays with pay.*1

 世界人権宣言 第24条

すべての人は労働時間の制限や定期的な有給の休暇といった、休息及び余暇をとる権利を持つ。*2

 

 

今学期、Human Rights and International Politicsという科目を取っているのですが、今日、その授業で驚いたことがありました。

 

この授業を受けている学生はマレーシア人の学生が半分、留学生が半分くらいの割合です。

そのため、度々授業中にそれぞれの学生の出身国における人権問題についてお互いに共有し合います。

ちなみに、この授業に日本人は私ともう一人、同じ学校から来た女子がいます。

 

今日の授業のなかで教授が日本の過労死について、話題を振ってきました。

"In Japan, workers die for overwork, right?"

その言葉に対して、教室から「ヒィ...」という小さな悲鳴が聞こえたり、ほぼ全員が「マジかよ...」という反応。

タイ出身のクラスメイトは私の顔をまじまじと見て、"Is it true??"と尋ねてくる。

 

教授が続けて、日本では定時で帰る人はほとんどいないということについて話すと、それも信じられないという反応。

日本人以外の人にとって、定時後まで働くことや過労で死んでしまうことが、こんな反応をされるほどショッキングなことだとは思っていませんでした。

これが一つ目の驚きです。

 

 

そして二つ目の驚きは、"Right to Rest*3"という権利がUDHR(世界人権宣言)に明文化されていたことです。

私はこれを今日授業で聞いて初めて知りました。

もしかしたら、私の勉強不足かもしれません。

しかし、一体どれくらいの日本人が、休息や休暇を取ることが、法の下の平等や移動の自由と同じレベルに位置する*4権利の一つであるということを知っているでしょうか。

 

近くの席に座っていたクラスメイトは、

"Maybe, Japanese workers don't know they have Right to Rest"

「日本人は休息をとる権利があるってことを知らないんじゃないかな」と言っていました。

私自身の経験に照らし合わせればその通りだなと。

 授業ではRight to Rest以外にも、Peer pressure同調圧力)のせいで定時に帰るなんて出来ない雰囲気がある、など複数の理由を分析しました。

しかし、日本人のほとんどがRight to RestはUDHRで宣言されるほどの権利であることを知らないがゆえに、過労で体調を崩したり、自殺したり、過労死する人がここ30年くらい絶えないのではないでしょうか*5

 

 

・「日本では定時過ぎてもほとんどの人は帰らない」というのは、日本人以外の人から見るとショッキングなこと

・Right to Rest(休息をとる権利)はUDHRで保障されている権利だということ

・ゆえに、長時間労働は悪しき慣習だからやめよう!とかのレベルじゃなくて、人間としての権利を侵害していること

この3点を知ってほしくて、この記事を書きました。

今回は私自身が長時間労働に賛成なのか、反対なのか、日本の労働環境の問題点は何だと思うのかまでは言及しません。

上記3点をシェアして考えるきっかけにしてほしいと思ったからです。

 読んでくださった方の思索のきっかけになればと思います。

以上、ありがとうございました。

 

 

 

 

*1:From Universal Declaration of Human Rights | United Nations

*2:筆者の訳

*3:Art. 24 Right to Rest Everyone has the right to rest and leisure, including reasonable limitation of working hours and periodic holidays with pay.

*4:どちらの権利もUDHRに明文化されている。法の下の平等は第7条、移動の自由は第13条。

*5:初めて過労死のケースが日本で確認されたのが1990年。